リハビリメイクの現場から
Vol.05 リハビリメイクに年齢や性別の限界なし!
REIKO KAZKI講師 藤村恵理子
70代男性がサロンを来訪
リハビリメイクが世の中に広まるにつれ、来られる方の年齢や性別、症状、目的なども多様になり私も最近、ご高齢の方や男性の方を担当させていただく機会が増えてまいりました。
先日は70代の男性がサロン体験レッスンにいらっしゃいました。雑誌を見て、かづき・デザインテープの存在を知ったとのこと。さっそく商品を購入し、ご自身で試してくださったといいます。それというのも、胸元に若いときに受けた手術の痕があり、長年人目を気にしてきたそうなのです。
一度正しいメイクの方法を習おうとレッスンにいらしたのですが、上手に工夫されていらっしゃいました。傷痕をずっと服で隠されていたと聞いたのですが、今回「ベタつかず、自然にカバーできてうれしい!」と何度も鏡を見られ、喜んでくださっていた姿がとても印象的でした。
主観的評価が0から90にアップ!
また、80代のすてきなご婦人はうなじに手術の痕が残っているとのこと。一見したところまったく気づかないのですが、髪をあげると目立ってしまうのがとても気になるとおしゃいます。
彼女は、リハビリメイクを受ける前のVAS(Visual Analogue Scaleの略。患者さんの主観的評価スケール)が最低値の「0(ゼロ)」という非常に低い自己評価だったのですが、メイク終了後には「90」にまで向上しました。リハビリメイクでお顔もさせていただきイキイキと若く元気になったことで相対的に、傷痕が目に入らなくなったのもあるかもしれません。メイクが終わって鏡をお見せした瞬間、パッとお顔が明るく輝いたのを見て自分のことのようにうれしくなりました。
今回ご紹介したお二人とも、私の両親と年代が変わらない方たちですが、エネルギッシュで若く、何歳になっても好奇心を失っていない姿勢にとても感動しました。これからますます、お二人のような70代、80代が増えてくることと思います。そう考えると、年をとるのも悪くないと思えてうれしくなります。
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リハビリメイクの効果をより明確に提言するため、患者本人の主観評価を測るスケールを用い調査を行っています。症例数4,850名(2024.3末時点)におよぶデータを集計し、これを元に様々な学会で発表、論文執筆を行っています。
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